Hibiki先生はこうしてフランス語の壁を乗り越えた!

最大10名の生徒様と講師がオンラインで語り合う「アンサンブル情報交換コミュニティ」という無料イベントを毎月開催しています。

先月からは「○○先生はこうしてフランス語の壁を越えた」シリーズが始まり、2月のMiwa先生に引き続き、今月(3月)は僕Hibikiが担当しました。

3月14日(木)に行ったコミュニティには、聴講者を含め十名近い方々にご参加いただきました。

参加者のみなさんにもお話を伺ったところ、学習者には大きく分けて2タイプあるのではないかということがわかりました。

学習者のタイプ

  1. 話す前にいちいち頭で考えてしまう、あるいはミスを恐れるあまり、時間がかかってしまうタイプ。
  2. 比較的スピーディーに言いたいことが出てくる反面、細かいところの発音や文法のミスが目立つタイプ。

これは僕も留学時代から考えていたことですが、この2タイプに優劣はありません。それぞれにそれぞれのいいところと、悪いところがあります。

ちなみに僕はというと、一つ目のタイプでした(日本人はこのタイプの人の方が多い印象です)。なので、今でこそある程度フランス語でスムーズに話せるようになったものの、未だに「いちいち頭で考え」たりもするのです。

非ネイティブである以上、まったく母語で考えることなく話すのは至難の業。確かに「フランス語で考える」ことも大事ですが、それだけがいいこととも限りません。むしろ目指すべきは、フランス語を話す前に日本語で考えてしまう時間を “いかに短縮するか” ではないでしょうか。

日本語で考える時間を “いかに短縮するか”

僕の個人的な体験ですが、フランスでの長期滞在は一年間の語学留学だけでした。そして当時、フランス語に関していちばん辛かったのは、留学開始から3ヶ月~半年の頃です。

なぜなら、3ヶ月経ちある程度耳も慣れ、十分な語彙も身について、「相手の言っていること」はほとんど理解できるようになっていました。理解できるから、反応したい、言いたいこともあるのに、“時間がかかって” 出て来ないのです。結果、相手に待ってもらえず、不完全燃焼のまま話が進んでしまうということが多々ありました。(いま現在その状況だ、という方も多いのではないでしょうか)

ここから脱却する道は一つしかありません。それはとにかく “練習” することです。言いたいことを言ってみる、またはそのために書いてみる。それを繰り返して、反射神経を鍛える。残念ながらそれ以外に「考える時間を短縮する」方法はありません。

会話で使えるテクニック

ただ、当時思わぬところで自分を助けてくれたテクニックが一つありました。それは、話しはじめる前、あるいは話の継ぎ目に “euh…” と一言挟むことです。フランス人が喋るとき、耳を澄ますといつも “euh…” と漏らしていませんか?

これを真似すると、とても効果的です。なぜならフランス語で喋っている間に沈黙は禁物、この “euh” があるだけで、「まだ話してるからね、私のターンだからね」という意思表示になるのです。これで、いい “時間稼ぎ” になります。その間に “考えて”、言いたいことを正確に伝えましょう。

発音上達のためには

それから、正確に伝えるにはもちろん “正確な発音” も大事ですが、どうしたら発音が上達するのかもご質問いただきました。まず一つ言えるのは、「聞いた音を真似する」だけだと、よほど耳がいい人でない限り上手くいかないということです。

というのも「聞く」段階ですでに、本来の音と違う聞こえ方になっている可能性が高いからです。

それよりも口の中のどこをどうやって動かすとその音になるのか、正しい発音の仕方を覚えることが大事だとお答えしました。フランス語と日本語、違う言語とはいえ、所詮人の口から出る音です。しっかり形を作ってあげれば正しい音は出せるし、それが出来れば、聞き取りにも効果はでます。

とはいえ、フランス語の勉強法は十人十色、千差万別です。誰にとっても間違いない勉強法はないし、逆に誰にとってもその人だけの、しっくりくる勉強法があるはず。そのうえで、僕の経験が少しでもみなさんの参考になればと思います。

次の先生のお話も楽しみですね ^^

アンサンブル講師 Hibiki

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