Daisuke先生はこうしてフランス語の壁を越えた!

毎月1~2回、最大10名の生徒様と講師がオンラインで語り合う無料イベント「アンサンブル情報交換コミュニティ」。今年の2月からは日本人講師を司会進行役に、「○○先生はこうしてフランス語の壁を越えた」というテーマで開催されていますが、5月22日はDaisuke先生が担当されました。

Daisuke先生より当日の様子のレポートが届きましたので、どうぞご覧ください。

Daisuke先生はこうしてフランス語の壁を越えた!

この度は、ご参加いただきありがとうございました。

自己紹介の後、皆様がどのようなところに「壁」を感じているかをシェアしていただきました。どれも「わかる!」というものばかりでしたが、「なるほど、こういうところに壁を感じているのか」と、今後のレッスンを行う際の参考になる「壁」もあり、とても興味深かったです。

僕自身も、まだまだ壁をよじ登っている状態だと感じているので、このような機会に皆さんといろいろな「壁」を共有できたことを嬉しく思っています。

今回出てきた「壁」

・(文法や発音を)間違えるのが怖くて緊張する
・発音が苦手で、声が小さくなる、もごもごしてしまう、はっきり発音しないので余計に通じない
・フランス語圏在住でもあまりフランス語で話す機会がない
・発音に気を付けようとするとスムーズに発音できない、長い文章をスムーズに言えない

など、僕が普段発音矯正を得意としていることもあり、発音や会話に関する壁についての発言がとても多かったです。また、

・自分にはどんな学習法が合っているか分からない
・学習法が自分に合う・合わないを判断する基準が分からない、見極めの期間が分からない
・細かく発音を練習するべきなのか、ある程度の長さのものを読む練習をするべきなのか

という学習法に関する壁、質問も多く寄せられました。いかがでしょうか、「同じだ」という方も多いのではないでしょうか。

こちらのレポートでは、今回のコミュニティで主に話題となった、「発音」「勉強法」について書かせていただきます。

発音

声に出した瞬間に消えてしまうので、目にはっきりと「正解」と「間違い」が見えるものではない発音は、学習するうえで大きな壁になるのだと思います。

まずは基礎を大切に

日本語を母語としている僕たちは、そもそもフランス語を発音するための筋肉の使い方を知りません。ですから、聞いた音を同じように発音しようとしても、よほど耳がいい人でなければ、自分が知っている「日本語を話すときの筋肉の使い方」で発音してしまうため、同じ様には発音できず、日本語のような発音になってしまいます。

また、その発音がどのような筋肉の使い方をするか分かっていないため、フランス語を聞いたときにも「知っている日本語の発音」に置き換えて聞いてしまい、別の単語に聞こえてしまうことがあります。

コミュニティでは、まず一つ一つの発音の基礎(綴りと発音の関係、口の筋肉の使い方、口の中の状態、舌の位置、息の使い方)などを理解、習得することが大切だと答えさせていただきました。フランス語では、つづりと発音の関係は例外を除いて決まっています。これらを意識することなく使いこなせるようになるのが重要です。

口の筋肉の使い方や息の送り方などが身についていれば、実際にしゃべるときには発音を意識することなくしゃべることが出来ます。

練習方に関する質問

今回参加していただいた方の多くが、一つ一つの発音をしっかり練習したほうがいいのか、それともある程度の長さをスムーズに言えるように練習したほうがいいのかどちらの方がいいか、と感じられていました。
質問の明確な回答にはならなかったかもしれませんが、先述した内容から、僕は「どちらも同時進行で練習したほうがいいと思います」と答えさせていただきました。

まずは口の形などを意識することなく発音できるようになるまでしっかりと身に着け、その上で、少し長い単語やフレーズ、文章などを読む練習をすることで、ぎこちない発音から脱却できるのではないかと思います。

学習法

自分に合った学習法というのは、なかなかすぐに答えが見つからないものです。そして、今やっている学習法が本当に自分に合っているかどうかというのも、すぐに答えが出るものではありません。また、万人に有効な学習法というのも、残念ながら僕は知りません。

僕に合わなかった学習法の一つは、フランスの小説を原文で読む、というものでした。まだフランス語の文法もろくに身についていなかった当時、「辞書を引きまくっていれば、そのうちわかるようになる」と信じていました。

結果、時間ばかりかかり、途中から何の話を読んでいるのかすらもわからなくなって、まさに苦行そのものでした。まったく役に立たなかったわけではありませんが、やはり、その時の自分のレベルにあった学習法をするべきだと痛感しました。

ワクワクするかどうか

興味がある学習法は、とりあえず試してみましょう。最初から消去法でいくと、選択肢がなくなり、もしかしたら自分に合っている学習法を排除してしまう恐れがあるからです。

その上で、参加された方から「自分に合っているか、何を基準にしたらいいのか」という質問をいただきました。

僕は「ワクワクするかどうか」ではないかと思います。その学習法で、心がときめくか、「さあ、次にどんな文法や表現がでてくるかな」とワクワクできるかが大切だと考えています。

どれだけ効果的だ、と言われている学習法であっても、自分がワクワクできなければ学習効果は半減してしまうと思います。逆に、ワクワクできる学習法であれば、仮にそれが少し非効率な方法であっても、楽しくはかどりますよね。

知らない表現は人との一期一会と同じ

知らない表現が出てきた時(僕も今でもしょっちゅう辞書を牽きまくっていますが)、「この表現と今お別れしてしまったら、次はいつ会えるかわからない」と思うようにすると、知らない表現も「知りたい」と思えるのではないでしょうか。参加された方に「一期一会」という素敵な言葉に言い換えていただきました。ありがとうございます!

語学学習において、万人に有効な効率的で時短の学習方法というのは、存在しないのではないかと思います。まずはしっかりと基礎を身に着け、繰り返し反復練習をすること、そして実際に使うこと、それが現時点での最良の学習方法ではないでしょうか。

今回は、皆さんとの話が楽しくて、具体的にどのように壁を越えたかという話をするのをすっかり忘れてしまったのですが、僕がフランス語とどのように向き合っているかが伝わっていれば嬉しいです。

この度はありがとうございました。

アンサンブル講師Daisuke

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