【学習歴1年半以上部門】エントリーNo.17 tabbyさん

b17

1、エントリーカテゴリー
②学習歴1年半以上(5年目)

2、フランス語を始めたきっかけ
最初は英語だけを勉強していましたが、カナダに住みたいという夢があり、
英語と共に公用語であるフランス語も、日常会話くらいはできなくてはいけないと思い、軽い気持ちで始めました。ところが、尊敬する先生との出会い(私のフランス語人生を変えた先生)で、たちまちフランス語の魅力にとりつかれ、今ではフランス語が一番好きな言語です。

3、フランス語学習の最終目的
マルセル・プルーストの「失われた時を求めて À la recherche du temps perdu」を原書で読むことです。この作品は、めまいがするほどの長編大作ですが、私が尊敬する先生の好きな作品で、先生とのお別れのときに好きな言葉を教えてくださいとお願いすると、”Chercher? Non seulement:créer”という言葉を教えてもらいました。

でも、このときは、まだフランス語超初心者で、どういう意味なのかがよくわかりませんでした。(時間もなかったので、なぜ、この言葉が好きなのかも教えてもらえず。。。)そして、いつの日か、私もこの作品を読んで、この言葉の持つ意味やその深み、なぜ先生がこの言葉が好きなのかを探求したいという衝動に駆られました。こうして、私のフランス語の本格的な学習が始まったのです。

4、アンサンブルでの担当講師
Yuu先生(読解、文法)、Takeru先生(会話、仏作)、Toshi先生(発音矯正)

5、一週間の平均学習時間
平日は平均1時間くらい。
土曜日は外出しなければ一日、日曜日はほぼ一日。
1週間で25時間くらいかな。

6、効果的な学習方法 私がお勧めする学習方法 アンサンブルでのレッスン内容
基礎的な文法学習を終え、簡単な日常会話くらいならなんとか受け答えができるという中級レベルの方にお奨めするのは、1冊の本を使った学習です。中級になってくると、書店では中級者を対象にした参考書や問題集はなく、あるとすれば仏検対策本くらい。私はいつも書店に行って途方にくれていました。ボキャも乏しく、単語集を使って単語の暗記とかするんですけど、なんせ40ん?歳の今、どんなに一生懸命、時間をかけて勉強しても、翌日には忘れてしまっています(泣)

それに、会話も、ワンパターン化してきていて、なんとなく通じる会話をダラダラとしている状態。条件法や接続法等、ちょっと難しい文法も習ったけど、全然使いこなせず、自分でも、この状態をなんとか脱却したいと思いました。

そして今の私は絶対的なインプット不足だと思いました。これを打開するにはどうしたらいいか。そんな時に思い出したのは、私の尊敬する先生の最後のレッスンでのアドバイス。「フランス語の文法を一通り終えたら、どんどん本を読んでいってくださいね」と。それに、私のフランス語の最終目標は、À la recherche du temps perdu を読むこと。だから、そろそろ本でも読んでみようかなと何冊か本をAmazonで購入し(日本のAmazonでもフランス語の原書は入手可能です)、自分で本を読んでみることにしました。

ところが、自分一人で本を読んでいると、分からないことがあると、そこから前に進めないし、そしてすぐに挫折してしまうのです。そんなときに出会ったのがYuu先生。ここで、Yuu先生のレッスンを活用した学習方法を紹介します。

≪レッスンスタイル≫
レッスンでは、1冊、本を自分で選択します。選んだ本をスキャンして、テキストを作ります。それを先生に送ると共に、自分用のノートとしても使います。

≪予習≫

音読練習、単語の意味調べ、訳、文法的に大切なところを下調べ。分からないところは先生への質問事項としてまとめておきます。

≪レッスン内容≫
①音読 一人で読まされます。多くの先生が、お手本にまずは先生が1フレーズ音読し、その後生徒がマネをするという方法をとられると思いますが、Yuu先生は違います。いきなり最初から一人で読まされます。私は最初、スペルを見てフランス語をよむことができなかったので、シドロモドロでした。

だから、最初は1つ1つ単語を辞書で引き、発音記号を確認していました。これは、かなり時間がかかりました。おまけに日本人訛りのひどい発音で、それを先生が根気よく、間違ったときは一つずつ直してくれました。今まで、こんなに根気よく発音の指導をしてくださる先生はいませんでした。本当に感謝です。

そして、このレッスンのスタイルは、予想外の効果をもたらしてくれました。なんと、スペルを見て発音を理解することできるようになったのです。発音ルールを覚えると、世界が変わります。イチイチ辞書で調べなくても、発音できるのですから。今ではもう、いきなり最初から一人で読まされても恐くなくなりました。発音は、まだまだ日本人訛りですが、発音をもっと練習しようという意識が生まれました。

②訳の発表
一文ずつ訳していきます。ただし、訳といっても美しい体裁の整った訳をすることが目的ではありません。それだと、日本語の勉強になってしまいます。その文章がいったいどんな情景を描いているのか、筆者は何を言わんとしているのかをくみ取ることを目的とします。訳していく中で、時代背景やフランスの文化・習慣・フランス人のものの考え方が見えてきます。

また、イディオムや派生語、接頭辞や接尾辞、そして文法を学んでいきます。(余談ですが、Yuu先生の文法の解説はピカイチで、本を出版してもいいんじゃないかと思うほど毎回、うっとりします。)そして、さらに、その文法事項から作者の意図することまでを読み取ります。なぜ、ここで条件法が使われているのか、なぜ、大過去なのか etc…。

③総評
先生とその作品の味わい深さについて語り合います。この作品のこんなところがおもしろいとか、作者が何を言いたかったのか とか、好きな言い回しなど、自由に語り合います。それが文学作品の読解の醍醐味でもあります。

④リピーティング
時間があったら、リピーティングの練習をします。テキストは何も見ないで、先生が音読したものをそのとおりにマネして繰り返す練習です。影のように少し後からついていくシャドーイングと違って、リピーティングは、一旦1フレーズを聴き、そしてポーズの間に、聞こえたとおりに正確に再現するというもので、シャドーイングより更に難易度の高いエキササイズです。

これは、時間があるときに、行っていたのですが、実はかなり効果の高い練習法だということに気づきました。なので、先生にお願いして、毎回取り入れてもらうことにしました。

聞き取り能力はもちろんですが、聞いた音から単語の意味と構文を即座に理解し、そして自分がリピートする時に、自分の中で文を再度組み立て直し、アウトプットするというたくさんの作業を伴うため、あえて暗記しなくても、単語や構文が記憶として残りやすいのです。

≪復習≫
レッスンの後に、先生が解説されたこと等、大切なことをまとめます。特に、Yuu先生の文法解説は、そこらへんの市販の文法書や参考書なんて比べものにならないくらい、理論的で、まるで大学の先生方が書かれた論文のようなんです。先生の出してくれた例文や解説をまとめあげ、またレッスン中の訳の訂正や読解ポイント等をまとめて、私のオリジナルテキストノートに仕上げます。

時々、このノートを見返し、文法事項やイディオム等を思い浮かべながら音読します。また、先日、Yuu先生に許可をいただいて、レッスン中のリピーティングを録音させてもらうことにしました。(もちろん、録音したものは、私が個人で使用することとし、一切外部に公開しないことを申し添えてお願いしました。)

本来、リピーティングは、1フレーズ毎にリピートしていくのですが今の私にはまだ、そんな長い文章は無理です。先生は、私の実力に応じて、長さを加減しながら読んでくださるので、それはまさに、私個人のためのオリジナル教材となります。

そして今、毎日最低1回は、この録音した音声を使って、自分でリピーティングの練習をしています。ある程度の回数をこなすと、スラスラと言えるようになるので、そうしたら今度は、日本語の意味を思い浮かべながら、フランス語と日本語を結び付けるようにして読み込みます。しだいに、日本語を考えなくても、フランス語だけで意味が理解できるようになり、そうなったとき、その表現は自分のものになったと言えるでしょう。

≪その他≫
今、Toshi先生に発音矯正のレッスンをしていただいています。人は、自分が発音できない音は聴き取れないと言います。きちんとした発音ができるようになりたくて、Toshi先生にお願いしました。悔やまれるのは、変な癖がつく前に、発音はきちんとやっておくべきだったなあということです。後悔先に立たずですね。

Ensemble en Françaisさんの発音テキストを使っての基本的な練習が終わったので、読解で使っているこの本をきちんとした発音で読めるように発音練習用としても使ってもらってます。
ここで、私のノートを紹介します。途中、このノートの取り方も変わっていきました。

★ノートの変遷★
① 読解レッスンを始めた頃のノート。行間が狭くて、書きにくかったです。
②なので、少し、行間を広げました。間に文法事項や訳を書き込みました。でも、後で見たときに見にくい。
③ 何かよい方法はないかと考えた結果の今のノート。大きく形式を変えました。後で製本できるようにA4に2ページ分を1枚に印字しています。

このノートの良い点は、すぐに訳や単語の意味が目に飛び込んでこないので、復習するときに使い勝手がいいことです。フランス語の文章だけを見て、単語の意味を覚えているか、文法事項は大丈夫か等を自分でテストします。

それから、大切なことは色分けしています。文法事項はピンク、イディオムは青、単語の意味はオレンジ、読解事項・なるほどと思った言い回しは緑。視覚的にも、どんなことが書かれているのかが一目瞭然。実は、昔、私はあまり色をたくさん使うのは好きではありませんでした。だから、せいぜい使っても2色まで。

でも、ある日本屋で立ち読みした記憶術の本に、色は4色くらい使うのがよいと書かれていました。色をいろいろと使い分けていると、脳が瞬時に判断できるそうです。それ以来、4色使うようにしています。そして、統一して使うようにしておけば、一目見ただけで、何が書かれているのか判断できるのです。

使うのはフリクションのマーカーと水性ボールペン。これは、消すことができるので、とても重宝しています。このノートは、枚数が増えてきたら、製本してオリジナルテキストを作成しています。今まで教材として使用した本については、私のブログで紹介してますので覗いてみてください。ブログはこちらです。
http://blog.goo.ne.jp/tabby_cat_fu/e/ec2cfd56053dcf6756226b2f3d596b2e

※本を読むことは、慣れないうちはとても時間がかかり、投げ出したくなることも最初のうちは多々あると思います。でも、そこをグッと堪えて読み進んでいくと、1/4を読んできたあたりから次第にその文体に慣れてきて、読むことがグッと楽になります。精読には少しレベルの高いものをお勧めします。読んでいると、自分のレベルが本に近づいていきます。簡単な読み物をたくさん読む多読と、少し難しいものをじっくり読んでいく精読を併用するのが望ましいと思います。

ただし、読解の前に、基礎的な文法をマスターしておくことをお勧めします。文法を学ぶことは、言語習得の上での近道です。子供は、聞いたことをマネして覚えていく能力がありますが、大人になってからは、それはすごく時間がかかります。大人は、理解することで記憶力が格段にアップしますので、理論的に文法を学ぶことはある意味、近道だと思います。文法をやらずに続けていると、いつか行き詰る日が来ます。

確かに、文法だけをやっていると、あまりおもしろくないのですが、その基礎知識を頭に入れた上で読解に挑むと、非常におもしろいです。特に、時制の使い方や条件法、接続法がなぜその場面で使われているのかを考えたときに、その作品の背景が見えてきて、作品をより楽しむことができます。

私は、よく、「自分がそれを書くとしたら」と考えながら読んでいるので、時々、「あれ、なぜここで大過去が使われているんだろう。私だったら、複合過去を使うのに」と思ったりしたら、Yuu先生にその質問をぶつけます。すると、毎回とても興味深い解答が返ってきます。

Ensemble en Françaisでは、邦人講師からネィティブ、バイリンガルまで、そしていろいろな職種、学歴の先生方がいらっしゃるので、レッスンを自分でカスタマイズすることができます。

私は、会話やロールプレイ等のエキササイズは日本人でありながらフランスで生まれ育ち日本語もフランス語もネィティブなTakeru先生に、そして発音矯正は音にはプロフェッショナルなミュージシャンのToshi先生にお願いしています。そして読解と文法はYuu先生。

通常、フランス語のスクールというと、文法と会話主体のところが一般的で、なかなかフランス文学作品を味わう等のレッスンは、大学の講義でもない限りは、それをできるスクールはほとんどありません。

だから、Yuu先生に出会えたことは、とてもラッキーだと思っています。このまま読み物のレベルを徐々に上げていき、最終的には、「失われた時を求めて À la recherche du temps perdu」の読解を先生にご指導願いたいと思っています。 今からとても楽しみです。

7、逆に役に立たなかった、自分にはあわないと思った学習方法
グループレッスン。以前、「いっぱい聞けて、いっぱいしゃべれる」をうたい文句にしたあるスクールでネットを使ってのレッスンを受けていました。そこは、マンツーマンが非常に高額だったので、いつもグループレッスンで受けていたのですが、フランス語に関しては、グループレッスンは向かないと思います。まあ自分のことを棚に上げて言うのもなんですが、フランス語は発音が悪いと本当に何を言っているのか分かりません。なので、先生の話すことは分かるけれど、他の生徒さんが何を言っているのか分からず、会話にならないのです。

それからこのスクールは、「まるで子供が言葉を覚えていくように自然と覚える」がコンセプトなので、きちんとした文法学習というのはありませんでした。時々、文法関連のレッスンはあるのですが体系的に学習することはありません。私も最初はそれでいいと思っていたのですが、ある程度のレベルにまでくると、行き詰りました。

確かに、私達は日本語を文法学習せずに習得しています。でも、それは、日本語だけを使う環境の中で膨大な時間をかけて習得したものです。フランス語だけを使う環境の中で、同じくらいの時間をかければ、同様のことは可能かもしれませんが、短期間で習得し上級を目指すなら文法は不可欠です。

そして、文法を初級の頃に学習するなら、母国語による学習の方がよりベータだと思います。まだよく分からないフランス語での説明を理解しようという労力を使うより、日本語での的確な説明を受けて確実に覚えた方が効率的だからです。

8、個人ブログやホームページのご紹介などありましたらお願いします
●ブログ
猫との一日
http://blog.goo.ne.jp/tabby_cat_fu
●Facebook
http://www.facebook.com/#!/fumie.shimogoori
●Twitter
@tabbyfu
時々、「猫との一日」ではEnsemble en Françaisさんのレッスン模様をアップしています。
よかったら遊びに来てください。
お友達申請等は、お気軽にお声をおかけください。Ensemble en Françaisさんの生徒さんは大歓迎です。

9、何かアピールがあればどうぞ
私は目新しいものが好きで、すぐにいろんなことにあれこれと手を出したがるのですが、あまり欲張りすぎると結局は、実にならなかった なんてことが多々あります。今までの経験から言うと、あれこれ手を出すより、1つの教材を使うこと、そして、学習方法は1つだけに特出せずに多角的に攻めることが良いのではないかと思います。

私は、1冊の本を使って、読解はもちろんですが、これで発音の練習をしたり、文法を学んだり、単語やイディオムを覚えたり、はたまたリピーティングの教材に使ったり音読したり、会話の話題にしたり。。。何度も何度も、いろんな方向から触れていると、自然と記憶に残りますよ。

最後に、長文ながらお読みいただき、ありがとうございます。今後も、みなさんとブログやFacebook等で情報交換等ができればいいなあ~と思っておりますのでどうぞ、お声をおかけください。よろしくお願いします。

 

RELATED POST関連記事

最新記事

もっと見る

お知らせ

登録されているお知らせはございません。

ページ上部へ戻る